いやはや、今回の就航初便も盛り上がった方だとは思う。が!来客の都合もあったのか、セレモニーが初便出発後に開催という事もあって、眠い目を擦ってやってきた就航初便の乗客たちもいささか、戸惑い気味だったように感じる。というわけで、セレモニーもなく写真はあまりないのでご期待に沿えないかも知れないが、後半にイイお話も書けたので、お付き合い頂ければ幸いである。
勝手ながらも小生の好みでいちおしのクルーさんを載せました(笑)
こんな可愛いクルーさんを見たら、あなたもエアアジア・ジャパンに
乗りたくなると思う!絶対!
2012年8月1日早朝
小生は空港近くの某ホテルで同行者と前夜祭でささやかな祝杯をあげ、あまり寝つけなかったので、とても眠かった。しかしながら、フライトに乗り遅れまいと何とか起きて、朝5時過ぎにはホテルバスで成田空港第二ターミナルに到着した。
エアアジア.comの誘導看板を見ながら歩くと、横には大きなエアアジア・ジャパンの広告看板がその存在感を高めるのに役立っている。
それにしても1億5000万人が既に搭乗したなんて、とんでもない規模だわな。英国の航空会社格付会社で有名なスカイトラックスのアワードも眩しいですなぁ。。
自動チェックイン機でチェックインを済ませるわけだが、私は当日の混乱を避けるためにホテルのコインPCでウェブチェックインを済ませ、搭乗券を印刷した。コンパクトながらもレガシーキャリアで使用される高級なチェックイン機のようだ。
ただ自分で印刷すると、航空会社側の控えを千切るのにグラホさんが四苦八苦していたので、次回はしっかりロゴも入るチェックイン機でしたほうが印刷をする手間を考えて簡単かも知れない。
既にセレモニー用に来客スペースがあったようだが、近くのプレス担当者に聞くと結局初便離陸後にセレモニーをやることが判明し、何とも消化不良な物足りなさを感じたのは否めない。
手荷物カウンターを見てみると、日の丸にエアアジア.comを入れて、日本手拭などで見かける渦の模様が日本らしさを感じさせる。
可愛い地上職員が手に持っているのは、就航記念品かと思ったのだが、中身を確認すると、PR用のうちわ、就航記念パンフレット、ウェットティッシュといった内容なので広告配布と思った方がいいのかも知れない。
搭乗開始で列に並んでいると、何と社長の岩片和行氏がいらっしゃったので写真を撮らせて貰う。なかなか気さくな方で色々とお話しすることが出来て良かった。意外にも小生と同じホテルに宿泊されていたらしく、ホテルバスで見かけた事を言ったらわかってくれたようだ。
まるでピーチ就航初便の時みたいで、プレハブの待合室まで行く感覚も似ている。丁度LCC専用ターミナルが建設中のため、仮設で仕方ないのだが、何かと雨も降る季節柄、雨が入りそうな場所も
あってちょっと不安が残る感じもあった。
地上職員が集まっていて、本拠地マレーシアからの応援スタッフも見かける。チェックイン機前では日本語堪能なフィリピン人の職員が対応していたのは、如何にもエアアジアらしいマルチカルチャリズムを見せつけられた気がする。日本もこの辺はもっと見習わないとダメだよなぁと感じる。
ほどなくして搭乗が始まり、搭乗券の航空会社控えをちぎるモギリの作業を定規使ってやっていたのは何とも骨の折れるようであったが、そんな時でもこの笑顔はやはり接客のプロといえよう。
移動のバスはエアポートリムジンのランプバスだったが、中のガラスが水色でその色に染まったから画像は殆ど使い物にならず、到着後バスを降車して撮影する。
先日新塗装を発表した時の2号機にあたるJA02AJが今日の搭乗機となるようだ。流れるような旧ロゴと対照的なコロコロした可愛いタイトルロゴだが、相変わらず派手である(笑)
日の丸とJAPANのロゴも誇らしく、奥の僚機である1号機は新千歳初便を担当するJA01AJである。ここ数か月で日本籍A320の登録機数が増えているのは、何ともA320の引退を進めるANAとは対照的である。よく見るとジェットスター・ジャパンのA320でも見かけたが、AIRBUS社のフォントが角ばった新しいものへ変わっているのがわかる。
機内に入ってみると、可愛いクルーさんたちのお出迎え! あれ? タイのワイでのこ挨拶! 一瞬タイ人かと思ったが、勿論彼女たちは日本人であり、アジアンテイストのメイクが如何にもエアアジアらしさを物語り、赤いスーツも違和感なく似合っていていい感じだ。
この方も日本人で、更に後ろの男性は恐らくであるが、インストラクターの方ではないかと思われる。それにしてもイイ感じのクルーさんが多くて最高だと小生は思ったぞ(笑)
それにしても、クルーの皆さんはお忙しいのに気軽に撮影に応じて頂きありがたいです。
118名と約6割強の乗客の搭乗が終わって6:56にドアクローズ。暫くして、離陸前のエマージェンシーデモが始まり、スポットアウトも7:01とほぼ定刻。RWY16Rから離陸と極めて遠いため約20分後の7;20に記念すべきエアアジア・ジャパン第一便が無事離陸し、乗客たちの祝福の拍手に包まれたのである。離陸した瞬間の拍手は何とも就航初便らしさを感じさせ、やっぱり何度就航初便乗ってもこの瞬間はタマラないなと思う。だから初便搭乗ってやめられないのである。
入道雲がところどころ見えつつ、時折揺れるとはいえ、極めて順調なフライトであった。フライトルートは海側へ一端出た後、東京上空を越え、富士山の北側、名古屋、大津、岡山、山口、福岡といった感じで34000フィート、時速900キロ前後で飛行。小生の座席は右の窓側だったので富士山を撮り損ねたのが残念であるが、途中、山陰の大山が見えたのでよしとしよう。
シートポケットの内容はこんな感じである。機内誌は本国のモノで日本語表記はパラパラめくってみたが恐らくなし。メニューにはエアアジアグッズなどの機内販売品リストも兼ねている。尚、機内誌などは一切持ち帰りは不可なので、ご注意を。機内アナウンスでもその事に振れていて、何ともLCCらしさを感じる瞬間でもある。
機内食の販売が始まったのかカートが出てきたが、機内食予約者向けだった。思いのほか福岡への到着時刻が約20分ほど早着になったからか、結局は機内食予約者の食事を配るのみに留まり、機内食販売は中止となる。まあこれは賢明な選択であり、中途半端に終わらせるよりはいいと思う。幸い近くの席のヒトが機内食を予約していたので、撮らせて頂いた。ホントありがたい(笑) その代りエアアジアグッズなどの機内販売はベルトサインギリギリまで受け付けていたようで、小生もエアアジアのTSAロックを購入。機内販売用の端末をクルーさんがいじっていたけど、販売管理用のものなのか、クレジットカード払いは不可で現金払いのみ。なお、日本円のみか他国の通貨も使えるかどうかは未確認。
他のLCC就航初便と比べるとシンプルな印象は世界最大級LCCゆえなのかも知れない。しかし実を言えば、このフライトで小生は極めて貴重な体験が出来たので、いつもよりも印象深いものとなった。勿論その本人にはブログ掲載の件を快諾頂けたのもありがたい。仮に彼の名前をI氏としよう。
その貴重な体験とは、隣席に座ったI氏が何と、このフライトのキャビンクルーとして乗務している一人の職員の父親だという事。つまり自分の娘さんが記念すべきこのフライトに乗務してるわけで、その隣席のI氏からちょっとした質問を受けて、色々と会話が盛り上がり、娘さんが乗務している事を教えて頂けたのである。
お話によると、空席が出たので娘さんが予約を取ってくれたそうだ。終始父親らしく、娘さんへの暖かい眼差しで見守っているのがよくわかり、時々娘さんへシャッターを向けているところも微笑ましく、その娘さんも時折機内で父親の近くを通る時は意識しているのか、一瞬ニコッと見せる表情はやはり肉親の居る安心感なのかも知れない。
小生は未だ独身なのだが、案外結婚して家庭を持つのもいい事なのかも知れないと思わせるほど、そんな彼の立場は羨ましく、手塩にかけて育てた娘の晴れ姿を機内で拝めるのは、何とも自分の子供を航空業界へ入れたいと願う航空ファンの親たちが持つ夢の形であり願いだと思える。
そんな貴重なお話をI氏から直接聞くことが出来て嬉しく思い、小生のブログでこんな良い話が書けるとは思わず何ともブログをやっていて良かったと思う。
さて、話をいったん元に戻すが、福岡到着定刻9時をJW8541便はRWY16から8:39に到着! つまり予定より21分も早く着陸したのだ。12番へスポットインが8:44となり定刻より16分も稼いだのは快挙である。福岡到着時に確認出来たのだが、反対側の塗装はエアアジアグループのスローガンであるNow Everyone Can Flyが大きく書いてある。やはりアジア系LCC王者だからこそ、このスローガンを発することが出来るのだろう。
到着後はゆるキャラや福岡空港サイドの歓迎横断幕で出迎えられ、地元メディアも多かった。空港や福岡市のプレゼントを頂き、大半はパンフレットだが、ラーメン一食分と水羊羹や地元のお菓子など食品入りのお土産は何とも太っ腹で得した気分だ。
さて、先ほどのI氏の話へ戻るが、娘さんの乗務する便を展望デッキで見送ろうと思ったので、誘ったら是非案内してくださいと言われ、嬉しく思う。冷房の利いた展望デッキで飛行機を撮影しつつ、やっとエアアジア・ジャパン機が離陸する。福岡ではある程度遅れたが、やはり初便は何かと時間を取られるから無理もない。
娘さんの乗務する便を見送りながら、カメラを構えるI氏の顔は何とも喜びに満ちており、実際とても嬉しかったそうだ。I氏の見えなくなるまで、娘さんの乗務する便を見届けていた暖かな視線が印象的だった。
最後にI氏へお礼を申し上げます。こんな貴重なお話を聞かせて頂き、更にI氏のカメラで娘さんと小生で記念撮影まで撮って頂き、誠に恐縮です。ホント顔が真っ赤になるほど恥ずかしかったですよ(笑)
多分このフライトはベスト10に残るほど印象深いものになるのは間違いない。もうセレモニーがない事なんてどうでも良くなってしまったほどで、こんな貴重な体験はそうそう出来る事ではないから、座席指定を入れておいて良かったと思う。エアアジア・ジャパンの赤い翼を見るたびに、この日の出来事を思い出すだろう。ちょっと私情を書きこんでしまったが、あらゆるヒトの気持ちを運ぶ飛行機って改めてイイものだと感じた。エアアジア・ジャパンの更なる発展を願ってエアアジア・ジャパン就航初便の搭乗記としたい。
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